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平成二十年政令第二百二十六号
公営企業金融公庫法の廃止に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令
内閣は、公営企業金融公庫法(昭和三十二年法律第八十三号)の廃止に伴い、並びに地方公営企業等金融機構法(平成十九年法律第六十四号)附則第九条第三項、第八項、第十項及び第十四項、第十条第三項、第十五条第四項、第十六条第三項並びに第三十条並びに関係法律の規定に基づき、この政令を制定する。
目次
第一章 関係政令の整備
(第一条―第十九条)
第二章 経過措置
(第二十条―第三十二条)
附則
第一章 関係政令の整備
(公営企業金融公庫法施行令の廃止)
第一条
公営企業金融公庫法施行令(昭和三十二年政令第七十九号)は、廃止する。
第二章 経過措置
(国が承継する資産の範囲等)
第二十条
地方公共団体金融機構法(以下「法」という。)附則第九条第二項の規定により国が承継する資産は、総務大臣及び財務大臣が財務大臣に協議して定める資産とする。
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前項の資産は、財政投融資特別会計の投資勘定に帰属する。
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前項の規定により国が財政投融資特別会計の投資勘定において現金を承継する場合においては、当該現金は、財政投融資特別会計の投資勘定の歳入とする。
(機構が承継する公庫の資産及び負債の差額に係る会計の整理)
第二十一条
法附則第九条第一項の規定により地方公共団体金融機構(以下「機構」という。)が公営企業金融公庫(以下「公庫」という。)の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、機構が承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額は、管理勘定(法附則第十三条第三項に規定する管理勘定をいう。以下同じ。)に属する利益積立金又は繰越欠損金として整理するものとする。
(承継の際に金利変動準備金として整理する金額)
第二十二条
法附則第九条第八項に規定する政令で定める金額は、二千二百億円とする。
(金利変動準備金に積み立てるための繰入れ)
第二十三条
法附則第九条第十項の規定による繰入れは、平成二十一年度から平成二十九年度までの各年度において、前条に規定する金額を当該各年度の四月一日に、管理勘定から一般勘定(法附則第十三条第四項に規定する一般勘定をいう。)に繰り入れることにより行うものとする。
(公庫の解散の登記の嘱託等)
第二十四条
法附則第九条第一項の規定により公庫が解散したときは、総務大臣及び財務大臣は、遅滞なく、その解散の登記を登記所に嘱託しなければならない。
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登記官は、前項の規定による嘱託に係る解散の登記をしたときは、その登記記録を閉鎖しなければならない。
(機構が承継する資産に係る評価委員の任命等)
第二十五条
法附則第十条第一項の評価委員は、次に掲げる者につき総務大臣が任命する。
-
一
総務省の職員
一人
-
二
財務省の職員
二人
-
三
機構の役員
一人
-
四
都道府県知事の全国的連合組織(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百六十三条の三第一項に規定する全国的連合組織で同項の規定による届出をしたものをいう。以下この項において同じ。)が推薦した者
一人
-
五
市長の全国的連合組織が推薦した者
一人
-
六
町村長の全国的連合組織が推薦した者
一人
-
七
学識経験のある者
二人
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法附則第十条第一項の規定による評価は、同項の評価委員の過半数の一致によるものとする。
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法附則第十条第一項の規定による評価に関する庶務は、総務省自治財政局公営企業課において処理する。
(管理勘定の積立金)
第二十六条
法附則第十三条第八項の積立金は、利益積立金及び利差補てん積立金に区分する。
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機構は、法附則第十三条第八項に規定する残余の額を前項の利益積立金として整理するものとする。
3
機構は、法附則第九条第十三項に規定する公庫が積み立てた利差補てん引当金の金額に相当する金額を第一項の利差補てん積立金として整理するものとする。
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前項の規定による利差補てん積立金は、法附則第九条第一項の規定により機構が承継する債権であって公庫が利子を軽減して貸し付けた資金に係るものについて、当該資金の利子の軽減に充てるため、総務省令・財務省令で定めるところにより、取り崩すものとする。
(公庫債権金利変動準備金等の帰属する会計)
第二十七条
法附則第十四条の規定により国に帰属させるものとする金額については、財政投融資特別会計の投資勘定に帰属するものとする。
ただし、総務大臣及び財務大臣が必要があると認める場合には、一般会計に帰属させることができる。
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前項の規定により財政投融資特別会計の投資勘定において現金を帰属させるものとする場合においては、当該現金は、財政投融資特別会計の投資勘定の歳入とする。
(管理勘定における長期借入金の借入れの報告)
第二十八条
法附則第十五条第四項の規定による長期借入金の借入れについての報告は、次に掲げる事項を記載した書面により行うものとする。
-
一
借入れを必要とする理由
-
二
借入れの年月日
-
三
長期借入金の額
-
四
借入先
-
五
長期借入金の利率
-
六
長期借入金の償還の方法及び期限
-
七
利息支払の方法及び期限
-
八
その他総務大臣及び財務大臣が定める事項
(管理勘定における機構債券の発行の報告)
第二十九条
法附則第十五条第四項の規定による地方公共団体金融機構債券(以下「機構債券」という。)の発行についての報告は、次に掲げる事項を記載した書面により行うものとする。
-
一
発行を必要とする理由
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二
機構債券の名称
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三
発行の年月日
-
四
機構債券の総額
-
五
各機構債券の金額
-
六
機構債券の利率
-
七
機構債券の償還の方法及び期限
-
八
利息支払の方法及び期限
-
九
各機構債券と引換えに払い込む金銭の額
-
十
その他総務大臣及び財務大臣が定める事項
(国外機構債券の滅失等の場合の代わり債券の発行)
第三十条
法附則第十六条第三項に規定する政令で定めるところにより発行する機構債券は、国外機構債券(地方公共団体金融機構法施行令(平成十九年政令第三百八十四号)第十六条に規定する国外機構債券をいう。以下同じ。)とする。
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前項の国外機構債券の発行は、国外機構債券を盗取され、滅失し、又は紛失した者からその再交付の請求があった場合において、当該盗取、滅失又は紛失に係る国外機構債券につき、機構が適当と認める者によるその番号の確認があり、かつ、その盗取され、滅失し、又は紛失した証拠の提出があったときに限り、することができる。
この場合において、必要があるときは、機構は、当該盗取、滅失若しくは紛失に係る国外機構債券に対し償還をし、若しくは消却のための買入れをし、又は当該国外機構債券に附属する利札に対し利子の支払をしたときは機構及び保証人たる政府が適当と認める者がその償還金額若しくは買入価額又は利子の支払金額に相当する金額を機構に対し補てんすることとなることが確実と認められる保証状を徴するものとする。
(国外機構債券に係る政府の保証に関する事務の取扱い)
第三十一条
国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和二十八年法律第五十一号)第二条第二項若しくは第三項又は法附則第十六条第一項若しくは第三項の規定により政府が国外機構債券に係る債務の保証を行う場合における保証に関する認証その他の事務は、財務大臣が指定する本邦又は外国の銀行、信託会社又は金融商品取引業(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第八項に規定する金融商品取引業をいう。)を行う者を財務大臣の代理人として取り扱わせることができる。
(公営企業債券に係る経過措置)
第三十二条
法附則第九条第一項の規定により機構が承継した公営企業債券(以下「旧公営企業債券」という。)については、第一条の規定による廃止前の公営企業金融公庫法施行令(以下「旧公庫法施行令」という。)第十条から第十一条の二までの規定は、なおその効力を有する。
この場合において、旧公庫法施行令第十条第一項中「公庫は」とあるのは「地方公共団体金融機構は、公営企業債券の償還及びその利息の支払を完了するまでの間」と、同条第二項第三号中「第五条第三項第一号」とあるのは「公営企業金融公庫法の廃止に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令(平成二十年政令第二百二十六号)第一条の規定による廃止前の公営企業金融公庫法施行令第五条第三項第一号」と、旧公庫法施行令第十一条第二項中「公庫」とあるのは「地方公共団体金融機構」とする。
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第三十条の規定は、機構が旧公営企業債券を失った者に対し交付するために発行する機構債券について準用する。
この場合において、同条第二項中「国外機構債券を」とあるのは「旧国外公営企業債券(本邦以外の地域において発行された第三十二条第一項に規定する旧公営企業債券をいう。以下この項において同じ。)を」と、「国外機構債券に」とあるのは「旧国外公営企業債券に」と読み替えるものとする。
附 則
この政令は、平成二十年十月一日から施行する。
ただし、第二十条及び第二十五条の規定は、公布の日から施行する。
附 則
この政令は、公布の日から施行する。
附 則
(施行期日)
第一条
この政令は、平成二十一年四月一日から施行する。
ただし、第一条の規定(地方財政法施行令第四条第二号及び附則第二条第一項の改正規定に限る。)、第三条から第十一条までの規定及び第十二条の規定(総務省組織令第六十条第八号の改正規定を除く。)は、同年六月一日から施行する。