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平成二十一年国家公安委員会規則第九号
警察通信指令に関する規則
警察法施行令(昭和二十九年政令第百五十一号)第十三条第一項の規定に基づき、警察通信指令に関する規則を次のように定める。
(趣旨)
第一条
この規則は、迅速かつ的確な初動警察活動を行うため、警察通信指令に関し必要な事項を定めるものとする。
(警察通信指令の基本)
第二条
警察通信指令を行うに際しては、次の各号に掲げる事項を基本とするものとする。
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一
警察通信指令の任務の重要性を認識するとともに、迅速かつ的確な初動警察活動に資するよう配意すること。
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二
予断を排除し、常に冷静沈着な状況判断を行うこと。
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三
協力一致して事案に臨み、組織的な活動を行うこと。
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四
初動警察活動における警察の各部門間の連携の確保に努めること。
(通信指令室)
第三条
通信指令室は、都道府県警察の本部(方面本部を含む。)において、次の各号に掲げる活動を行うものとする。
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一
一一〇番通報その他の緊急通報を受理すること。
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二
事件、事故その他の警察事象に対する初動的な措置に必要な画像その他の情報を集約すること。
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三
指令、手配、通報等(以下「指令等」という。)を行うこと。
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四
無線通話の統制を行うこと。
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通信指令室は、事件、事故その他の警察事象に係る通報について緊急の措置を要すると認める場合は、緊急配備(犯罪捜査規範(昭和三十二年国家公安委員会規則第二号)第九十三条に規定する緊急配備をいう。次条第二項において同じ。)に係る指令等を行うほか、当該警察事象を所掌する部門が態勢を整えるまでの間の初動的な措置に関し、警察職員並びに警察用車両、警察用船舶及び警察用航空機の運用に係る指示その他の必要な指令等を行うものとする。
(警察署通信室)
第四条
警察署通信室は、警察署において、通信指令室の活動を補い、次の各号に掲げる活動を行うものとする。
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一
警察署に通報される緊急通報を受理すること。
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二
事件、事故その他の警察事象に対する初動的な措置に必要な画像その他の情報を集約すること。
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三
指令等を行うこと。
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四
署活系の無線通話の統制を行うこと。
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警察署通信室は、前条第二項の規定による指令等を受けた場合又は事件、事故その他の警察事象に係る通報について緊急の措置を要すると認める場合は、緊急配備(当該警察署に係るものに限る。)に係る指令等を行うほか、当該警察事象を所掌する部門が態勢を整えるまでの間に当該警察署が行う初動的な措置に関し、警察職員並びに警察用車両及び警察用船舶の運用に係る指示その他の必要な指令等を行うものとする。
(通信指令室における指揮等)
第五条
通信指令室においては、常に、警察通信指令に関する適切な指揮の能力を有すると認められる幹部の指揮の下に警察通信指令が行われなければならない。
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通信指令室においては、一一〇番通報の受理を行う業務と当該通報に係る指令等(無線通話によるものに限る。)及び無線通話の統制を行う業務とを、別の職員が担当することを原則とする。
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警視総監、道府県警察本部長及び方面本部長(以下「警察本部長」という。)は、前二項に定めるところにより警察通信指令が行われることを確保するために必要な措置を講ずるものとする。
(人材育成等)
第六条
警察本部長及び警察署長は、警察通信指令の専門性にかんがみ、警察通信指令についての適性を有すると認められる者を警察通信指令に従事させるよう配意するとともに、警察通信指令に従事する者に対し、職務遂行に必要な専門的な知識及び技能に関する指導教養を行うものとする。
この場合において、警察本部長及び警察署長は、職員の警察通信指令に係る技能及びこれに関する知識について、検定その他の方法により、効果的な把握に努めるものとする。
(広域通信指令のための連絡等)
第七条
関係都道府県警察は、二以上の都道府県警察に関連する警察通信指令については、緊密な連絡を保ち、相互に協力しなければならない。
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警察本部長及び警察署長は、警察通信指令に関し、関係行政機関と緊密な連携を図るものとする。
(警察庁長官への委任等)
第八条
この規則に定めるもののほか、この規則の実施のため必要な事項は、警察庁長官が定める。
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この規則に定めるもの及び前項の規定により警察庁長官が定めるもののほか、通信指令室及び警察署通信室の行う指令等の範囲その他の警察通信指令に関し必要な事項は、警察本部長が定める。
附 則
この規則は、平成二十一年十月一日から施行する。