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平成二十一年人事院規則一一―一〇
人事院規則一一―一〇(職員の降給)
人事院は、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)に基づき、職員の降給に関し次の人事院規則を制定する。
(総則)
第一条
職員(給与法第六条第一項の俸給表(以下「俸給表」という。)のうちいずれかの俸給表(指定職俸給表を除く。)の適用を受ける者をいう。以下同じ。)の降給については、別に定める場合を除き、この規則の定めるところによる。
第二条
いかなる場合においても、法第二十七条に定める平等取扱の原則、法第七十四条に定める分限の根本基準及び法第百八条の七の規定に違反して、職員を降給させてはならない。
(降給の種類)
第三条
降給の種類は、降格(職員の意に反して、当該職員の職務の級を同一の俸給表の下位の職務の級に変更することをいう。以下同じ。)及び降号(職員の意に反して、当該職員の号俸を同一の職務の級の下位の号俸に変更することをいう。以下同じ。)並びに法第八十一条の二第一項に規定する降給(同項本文の規定による他の官職への転任により現に属する職務の級より同一の俸給表の下位の職務の級に分類されている職務を遂行することとなった場合において、降格することをいう。)とする。
(降格の事由)
第四条
各庁の長(給与法第七条に規定する各庁の長又はその委任を受けた者をいう。以下同じ。)は、職員が降任又は転任(規則一一―一一(管理監督職勤務上限年齢による降任等)第五条第一号又は第二号に掲げる場合における法第八十一条の二第一項に規定する他の官職への転任に限る。第六条第一項において同じ。)により現に属する職務の級より同一の俸給表の下位の職務の級に分類されている職務を遂行することとなった場合のほか、次の各号のいずれかに掲げる事由に該当し、必要があると認める場合は、当該職員を降格するものとする。
この場合において、第二号の規定により職員のうちいずれを降格させるかは、各庁の長が、勤務成績、勤務年数その他の事実に基づき、公正に判断して定めるものとする。
-
一
次に掲げる事由のいずれかに該当する場合(職員が降任された場合を除く。)
イ
職員の能力評価又は業績評価(次条並びに第六条第一項第一号イ及び第二項において「定期評価」という。)の全体評語が下位又は「不十分」の段階である場合その他勤務の状況を示す事実に基づき勤務実績がよくないと認められる場合において、指導その他の人事院が定める措置を行ったにもかかわらず、なお勤務実績がよくない状態が改善されないときであって、当該職員がその職務の級に分類されている職務を遂行することが困難であると認められるとき。
ロ
各庁の長が指定する医師二名によって、心身の故障があると診断され、その故障のため職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えないことが明らかな場合
ハ
職員がその職務の級に分類されている職務を遂行することについての適格性を判断するに足りると認められる事実に基づき、当該適格性を欠くと認められる場合において、指導その他の人事院が定める措置を行ったにもかかわらず、当該適格性を欠く状態がなお改善されないとき。
-
二
官制若しくは定員の改廃又は予算の減少により職員の属する職務の級の給与法第八条第一項又は第二項の規定による定数に不足が生じた場合
(降号の事由)
第五条
各庁の長は、職員の定期評価の全体評語が下位又は「不十分」の段階である場合その他勤務の状況を示す事実に基づき勤務実績がよくないと認められる場合であり、かつ、その職務の級に分類されている職務を遂行することが可能であると認められる場合であって、指導その他の人事院が定める措置を行ったにもかかわらず、なお勤務実績がよくない状態が改善されない場合において、必要があると認めるときは、当該職員を降号するものとする。
(臨時的職員又は条件付採用期間中の職員の特例)
第六条
各庁の長は、臨時的職員が降任により、又は条件付採用期間中の職員が降任又は転任により、現に属する職務の級より同一の俸給表の下位の職務の級に分類されている職務を遂行することとなった場合のほか、次の各号のいずれかに掲げる事由に該当し、必要があると認める場合は、いつでもこれらの職員を降格することができる。
-
一
次に掲げる事由のいずれかに該当する場合(職員が降任された場合を除く。)
イ
職員の定期評価の全体評語が下位又は「不十分」の段階である場合(条件付採用期間中の職員にあっては、当該職員の特別評価の人事評価政令第十八条において準用する人事評価政令第九条第三項に規定する確認が行われた人事評価政令第十六条第一項に規定する全体評語が下位の段階である場合。次項において同じ。)その他勤務の状況を示す事実に基づき勤務実績がよくないと認められる場合であって、当該職員がその職務の級に分類されている職務を遂行することが困難であると認められるとき。
ロ
心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えないことが明らかである場合
ハ
イ又はロに掲げる場合のほか、客観的事実に基づいてその職務の級に分類されている職務を遂行することが困難であると認められるとき。
-
二
第四条第二号に掲げる事由
2
各庁の長は、臨時的職員又は条件付採用期間中の職員の定期評価の全体評語が下位又は「不十分」の段階である場合その他勤務の状況を示す事実に基づき勤務実績がよくないと認められる場合であり、かつ、その職務の級に分類されている職務を遂行することが可能であると認められる場合であって、必要があると認めるときは、いつでもこれらの職員を降号することができる。
(通知書の交付)
第七条
各庁の長は、職員を降給させる場合には、職員に規則八―一二(職員の任免)第五十三条に規定する通知書(以下「通知書」という。)を交付して行わなければならない。
ただし、通知書の交付によることができない緊急の場合においては、通知書に代わる文書の交付その他適当な方法をもって通知書の交付に代えることができる。
(処分説明書の写しの提出)
第八条
各庁の長は、降給(法第八十一条の二第三項に規定する他の官職への降任等に伴う降給を除く。)をしたときは、法第八十九条第一項に規定する説明書の写し一通を人事院に提出しなければならない。
(受診命令に従う義務)
第九条
職員は、第四条第一号ロに規定する診断を受けるよう命ぜられた場合には、これに従わなければならない。
(雑則)
第十条
この規則の実施に関し必要な事項は、人事院が定める。
附 則
(施行期日)
1
この規則は、平成二十一年四月一日から施行する。
(給与法附則第八項の規定の適用を受ける職員に対する規定の適用)
2
給与法附則第八項の規定の適用を受ける職員に対する第三条及び第八条の規定の適用については、当分の間、第三条中「とする」とあるのは「並びに給与法附則第八項の規定による降給とする」と、第八条中「を除く」とあるのは「及び給与法附則第八項の規定による降給を除く」とする。
3
第七条の規定は、給与法附則第八項の規定による降給の場合には、適用しない。
この場合において、同項の規定の適用を受ける職員には、規則九―一四七(給与法附則第八項の規定による俸給月額)第六条の規定により、同項の規定の適用により俸給月額が異動することとなった旨の通知を行うものとする。
附 則
(施行期日)
第一条
この規則は、国家公務員法等の一部を改正する法律(平成二十六年法律第二十二号)の施行の日から施行する。
附 則
(施行期日)
1
この規則は、令和四年十月一日から施行する。
(経過措置)
2
令和四年九月三十日までのいずれかの評価期間(人事評価政令第五条第三項又は第四項に規定する評価期間をいう。)に係る能力評価又は業績評価の全体評語による場合におけるこの規則による改正後の規則一一―一〇第四条から第六条までの規定の適用については、なお従前の例による。
附 則
(施行期日)
第一条
この規則は、令和五年四月一日から施行する。
(定義)
第二条
この附則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
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一
令和三年改正法
国家公務員法等の一部を改正する法律(令和三年法律第六十一号)をいう。
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二
令和五年旧法
令和三年改正法第一条の規定による改正前の法をいう。
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三
暫定再任用職員
令和三年改正法附則第三条第四項に規定する暫定再任用職員をいう。
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四
暫定再任用短時間勤務職員
令和三年改正法附則第七条第一項に規定する暫定再任用短時間勤務職員をいう。
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五
定年前再任用短時間勤務職員
法第六十条の二第二項に規定する定年前再任用短時間勤務職員をいう。
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六
施行日
この規則の施行の日をいう。
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七
旧法再任用職員
施行日前に令和五年旧法第八十一条の四第一項又は第八十一条の五第一項の規定により採用された職員をいう。
(雑則)
第二十五条
附則第三条から前条までに規定するもののほか、この規則の施行に関し必要な経過措置は、人事院が定める。