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平成二十八年経済産業省令第九十三号
使用済燃料再処理・廃炉推進機構の財務及び会計に関する省令
原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施に関する法律(平成十七年法律第四十八号)第五十二条及び第五十三条の規定に基づき、使用済燃料再処理機構の財務及び会計に関する省令を次のように制定する。
(経理原則)
第一条
使用済燃料再処理・廃炉推進機構(以下「機構」という。)は、その事業の財政状態及び経営成績を明らかにするため、財産の増減及び異動並びに収益及び費用をその発生の事実に基づいて経理しなければならない。
(勘定区分)
第二条
機構の会計においては、貸借対照表勘定及び損益勘定を設け、貸借対照表勘定においては資産、負債及び純資産を計算し、損益勘定においては収益及び費用を計算する。
2
機構は、次に掲げるところにより経理を区分し、それぞれについて貸借対照表勘定及び損益勘定を設けて経理するものとする。
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一
原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律(以下「法」という。)第四十九条第一号及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務に係る経理(次号に掲げるものを除く。)
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二
法第四十九条第一号及び第二号に掲げる業務のうち法第二条第四項第一号に掲げる再処理関連加工に係るもの並びにこれらに附帯する業務に係る経理
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三
法第四十九条第三号から第七号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務に係る経理
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四
その他の経理
3
機構は、前項の規定により区分して経理する場合において、経理をすべき事項が当該経理に係る勘定以外の勘定において経理をすべき事項と共通の事項であるため、当該勘定に係る部分を区別して経理をすることが困難なときは、当該事項については、あらかじめ経済産業大臣に提出する基準に従って、事業年度の期間中一括して経理をし、当該事業年度の末日現在において各勘定に配分することにより経理をすることができる。
(予算の内容)
第三条
機構の予算は、予算総則及び収入支出予算とする。
(予算総則)
第四条
予算総則には、収入支出予算に関する総括的規定を設けるほか、次の事項に関する規定を設けるものとする。
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一
第七条の規定による債務を負担する行為について、事項ごとにその負担する債務の限度額、その行為に基づいて支出すべき年限及びその必要な理由
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二
第八条第二項の規定による経費の指定
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三
第九条第一項後段の規定による経費の指定
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四
長期借入金及び短期借入金の借入限度額
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五
その他予算の実施に関し必要な事項
(収入支出予算)
第五条
収入支出予算は、第二条第二項の規定により区分した経理ごとに勘定を設け、収入にあってはその性質、支出にあってはその目的に従って区分するものとする。
(予備費)
第六条
機構は、予見することができない理由による支出予算の不足を補うため、収入支出予算に予備費を設けることができる。
2
機構は、予備費を使用したときは、速やかに、使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を経済産業大臣に提出しなければならない。
(債務を負担する行為)
第七条
機構は、支出予算の金額の範囲内におけるもののほか、その業務を行うため必要があるときは、毎事業年度、予算をもって経済産業大臣の認可を受けた金額の範囲内において、債務を負担する行為をすることができる。
(支出予算の流用等)
第八条
機構は、支出予算については、当該予算に定める目的のほかに使用してはならない。
ただし、予算の実施上適当かつ必要であるときは、第五条の規定による区分にかかわらず、相互流用することができる。
2
機構は、予算総則で指定する経費の金額については、経済産業大臣の承認を受けなければ、それらの経費の間又は他の経費との間に相互流用し、又はこれに予備費を使用することができない。
3
機構は、前項の規定による予算の流用又は予備費の使用について経済産業大臣の承認を受けようとするときは、流用又は使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を経済産業大臣に提出しなければならない。
(支出予算の繰越し)
第九条
機構は、支出予算の経費の金額のうち当該事業年度内に支出決定を終わらなかったものを翌事業年度に繰り越さなければならない。
この場合において、予算総則で指定する経費の金額については、あらかじめ経済産業大臣の承認を受けなければならない。
2
機構は、前項後段の規定による承認を受けようとするときは、当該事業年度末までに、事項ごとに、繰越しを必要とする理由及び金額を明らかにした書類を経済産業大臣に提出しなければならない。
3
機構は、第一項の規定による繰越しをしたときは、翌事業年度の五月三十一日までに、繰越計算書を経済産業大臣に提出しなければならない。
4
前項の繰越計算書は、支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を記載しなければならない。
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一
繰越しに係る経費の支出予算現額
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二
前号の支出予算現額のうち支出決定済額
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三
第一号の支出予算現額のうち翌事業年度への繰越額
(事業計画)
第十条
法第五十八条の事業計画には、次の事項に関する計画を記載しなければならない。
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一
法第四十九条第一号に規定する使用済燃料の再処理等に関する事項
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二
法第四十九条第二号に規定する再処理等拠出金の収納に関する事項
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三
法第四十九条第三号に規定する実用発電用原子炉設置者等に対する助言、指導及び勧告に関する事項
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四
法第四十九条第四号に規定する廃炉に関する技術の調査、研究及び開発に関する事項
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五
法第四十九条第五号に規定する廃炉に必要な設備の調達及び維持管理を行い、並びにこれを実用発電用原子炉設置者等の共用に供することに関する事項
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六
法第四十九条第六号に規定する廃炉拠出金の収納に関する事項
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七
法第四十九条第七号に規定する廃炉の実施に必要な費用に相当する額の支払に関する事項
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八
その他必要な事項
(資金計画)
第十一条
法第五十八条の資金計画には、次の事項に関する計画を記載しなければならない。
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一
資金調達の方法
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二
資金の使途
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三
その他必要な事項
(予算、事業計画及び資金計画の認可の申請)
第十二条
機構は、法第五十八条前段の認可を受けようとするときは、毎事業年度開始前に(機構の成立の日の属する事業年度にあっては、成立後遅滞なく)、申請書に次に掲げる書類を添えて経済産業大臣に提出しなければならない。
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一
前事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
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二
当該事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
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三
その他当該予算、事業計画及び資金計画の参考となる書類
2
機構は、法第五十八条後段の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
この場合において、変更が前項第二号又は第三号に掲げる書類の変更を伴うときは、当該変更後の書類を添付しなければならない。
(収入支出等の報告)
第十三条
機構は、事業年度の四半期ごとに、収入及び支出については合計残高試算表により、第七条の規定により負担した債務については事項ごとに金額を明らかにした報告書により、当該四半期経過後一月以内に経済産業大臣に報告しなければならない。
(事業報告書)
第十四条
法第五十九条第二項の事業報告書には、第十条の事業計画及び第十一条の資金計画の実施の結果を記載しなければならない。
(決算報告書)
第十五条
法第五十九条第二項の決算報告書は、収入支出決算書及び債務に関する計算書とする。
2
前項の決算報告書には、第四条の規定により予算総則に規定した事項に係る予算の実施の結果を示さなければならない。
(収入支出決算書)
第十六条
前条第一項の収入支出決算書は、収入支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を記載しなければならない。
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一
収入
イ
収入予算額
ロ
収入決定済額
ハ
収入予算額と収入決定済額との差額
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二
支出
イ
支出予算額
ロ
前事業年度からの繰越額
ハ
予備費の使用の金額及びその理由
ニ
流用の金額及びその理由
ホ
支出予算現額
ヘ
支出決定済額
ト
翌事業年度への繰越額
(債務に関する計算書)
第十七条
第十五条第一項の債務に関する計算書には、第七条の規定により負担した債務の金額を事項ごとに示さなければならない。
(借入金の認可)
第十八条
機構は、法第六十二条第一項の規定により長期借入金若しくは短期借入金の借入れの認可を受けようとするとき、又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
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一
借入を必要とする理由
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二
借入金の額
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三
借入先
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四
借入金の利率
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五
借入金の償還の方法及び期限
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六
利息の支払いの方法及び期限
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七
その他必要な事項
(余裕金の運用方法)
第十九条
法第六十三条第三号に規定する経済産業省令で定める方法は、金銭信託(元本の損失を補てんする契約があるものに限る。)とする。
(会計規程)
第二十条
機構は、その財務及び会計に関し、会計規程を定めなければならない。
2
機構は、前項の会計規程を定めようとするときは、経済産業大臣の承認を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
附 則
この省令は、原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律(平成二十八年法律第四十号)の施行の日(平成二十八年十月一日)から施行する。
附 則
(施行期日)
第一条
この省令は、令和六年四月一日から施行する。