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430AC0000000035
平成三十年法律第三十五号
森林経営管理法
目次
第一章 総則
(第一条―第三条)
第二章 市町村への経営管理権の集積
第一節 経営管理権集積計画の作成等
(第四条―第九条)
第二節 経営管理権集積計画の作成手続の特例
第一款 共有者不明森林に係る特例
(第十条―第十五条)
第二款 確知所有者不同意森林に係る特例
(第十六条―第二十三条)
第三款 所有者不明森林に係る特例
(第二十四条―第三十二条)
第三章 市町村による森林の経営管理
(第三十三条・第三十四条)
第四章 民間事業者への経営管理実施権の配分
(第三十五条―第四十一条)
第五章 経営管理の集約化の推進
第一節 定義
(第四十二条)
第二節 地域経営管理集約化構想の作成等
(第四十三条―第五十条)
第三節 権利集積配分一括計画の作成等
(第五十一条―第五十六条)
第六章 経営管理支援法人
(第五十七条―第六十一条)
第七章 災害等防止措置命令等
(第六十二条・第六十三条)
第八章 林業経営者に対する支援措置
(第六十四条―第六十六条)
第九章 雑則
(第六十七条―第七十一条)
第十章 罰則
(第七十二条・第七十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条
この法律は、森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第五条第一項の規定によりたてられた地域森林計画の対象とする森林について、市町村が、森林所有者から経営管理権を取得した上で、自ら経営管理を行い、又は経営管理実施権を民間事業者に設定する等の措置を講ずることにより、林業経営の効率化及び森林の管理の適正化の一体的な促進を図り、もって林業の持続的発展及び森林の有する多面的機能の発揮に資することを目的とする。
(定義)
第二条
この法律において「森林」とは、森林法第二条第三項に規定する民有林をいう。
2
この法律において「森林所有者」とは、権原に基づき森林の土地の上に木竹を所有し、及び育成することができる者をいう。
3
この法律において「経営管理」とは、森林(森林法第五条第一項の規定によりたてられた地域森林計画の対象とするものに限る。第七章を除き、以下同じ。)について自然的経済的社会的諸条件に応じた適切な経営又は管理を持続的に行うことをいう。
4
この法律において「経営管理権」とは、森林について森林所有者が行うべき自然的経済的社会的諸条件に応じた経営又は管理を市町村が行うため、当該森林所有者の委託を受けて立木の伐採及び木材の販売、造林並びに保育(以下「伐採等」という。)(木材の販売による収益(以下「販売収益」という。)を収受するとともに、販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合にその一部を森林所有者に支払うことを含む。)を実施するための権利をいう。
5
この法律において「経営管理実施権」とは、森林について経営管理権を有する市町村が当該経営管理権に基づいて行うべき自然的経済的社会的諸条件に応じた経営又は管理を民間事業者が行うため、当該市町村の委託を受けて伐採等(販売収益を収受するとともに、販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合にその一部を市町村及び森林所有者に支払うことを含む。)を実施するための権利をいう。
(責務)
第三条
森林所有者は、その権原に属する森林について、適時に伐採、造林及び保育を実施することにより、経営管理を行わなければならない。
2
市町村は、その区域内に存する森林について、経営管理が円滑に行われるようこの法律に基づく措置その他必要な措置を講ずるように努めるものとする。
第二章 市町村への経営管理権の集積
第一節 経営管理権集積計画の作成等
(経営管理権集積計画の作成)
第四条
市町村は、その区域内に存する森林の全部又は一部について、当該森林についての経営管理の状況、当該森林の存する地域の実情その他の事情を勘案して、当該森林の経営管理権を当該市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、経営管理権集積計画を定めるものとする。
2
経営管理権集積計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
-
一
市町村が経営管理権の設定を受ける森林(以下「集積計画対象森林」という。)の所在、地番、地目及び面積
-
二
集積計画対象森林の森林所有者の氏名又は名称及び住所
-
三
市町村が設定を受ける経営管理権の始期及び存続期間
-
四
市町村が設定を受ける経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
-
五
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
-
六
集積計画対象森林について権利を設定し、又は移転する場合には、あらかじめ、市町村にその旨を通知しなければならない旨の条件
-
七
第三号に規定する存続期間の満了時及び第九条第二項、第十五条第二項、第二十三条第二項又は第三十二条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
八
その他農林水産省令で定める事項
3
前項第五号に規定する算定方法を定めるに当たっては、計画的かつ確実に伐採後の造林及び保育が実施されるよう、伐採後の造林及び保育に要する経費が適切に算定されなければならない。
4
経営管理権集積計画は、森林法第十条の五第一項の規定によりたてられた市町村森林整備計画、都道府県の治山事業(同法第十条の十五第四項第四号に規定する治山事業をいう。第四十三条第五項第一号及び第五十一条第五項第二号において同じ。)の実施に関する計画その他地方公共団体の森林の整備及び保全に関する計画との調和が保たれたものでなければならない。
5
経営管理権集積計画は、集積計画対象森林ごとに、当該集積計画対象森林について所有権、地上権、質権、使用貸借による権利、賃借権又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者の全部の同意が得られているものでなければならない。
ただし、数人の共有に属する集積計画対象森林について経営管理権(その存続期間が五十年を超えないものであって、当該経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容が間伐(これに係る木材の販売を含む。)及び保育のみであるものに限る。第十条及び第五十一条第五項第三号ただし書において「間伐等経営管理権」という。)を設定する場合における当該集積計画対象森林について所有権を有する者の同意については、当該集積計画対象森林の立木竹及び土地のそれぞれについて二分の一を超える共有持分を有する者の同意が得られていれば足りるものとする。
(意向調査)
第五条
市町村は、経営管理権集積計画を定める場合には、農林水産省令で定めるところにより、集積計画対象森林の森林所有者(次条第一項の規定による申出に係るものを除く。)に対し、当該集積計画対象森林についての経営管理の意向に関する調査を行うものとする。
ただし、当該集積計画対象森林について、既に第四十五条第二項の規定による調査を行っている場合は、当該調査の実施をもって、この条の規定による調査の実施に代えることができるものとする。
(経営管理権集積計画の作成の申出)
第六条
森林所有者は、農林水産省令で定めるところにより、その権原に属する森林について、当該森林の所在地の市町村に対し、経営管理権集積計画を定めるべきことを申し出ることができる。
2
前項の規定による申出を受けた市町村は、当該申出に係る森林を集積計画対象森林としないこととしたときは、その旨及びその理由を、当該申出をした森林所有者に通知するように努めるものとする。
(経営管理権集積計画の公告等)
第七条
市町村は、経営管理権集積計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、その公告があった経営管理権集積計画の定めるところにより、市町村に経営管理権が、森林所有者に金銭の支払を受ける権利(以下「経営管理受益権」という。)が、それぞれ設定される。
3
前項の規定により設定された経営管理権は、第一項の規定による公告の後において当該経営管理権に係る森林の森林所有者となった者(国その他の農林水産省令で定める者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。
(経営管理権集積計画の取消し)
第八条
市町村は、経営管理権を有する森林の森林所有者が次の各号のいずれかに該当する場合には、経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すことができる。
-
一
偽りその他不正な手段により市町村に経営管理権集積計画を定めさせたことが判明した場合
-
二
当該森林に係る権原を有しなくなった場合
-
三
その他経営管理に支障を生じさせるものとして農林水産省令で定める要件に該当する場合
(経営管理権集積計画の取消しの公告)
第九条
市町村は、前条の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、経営管理権集積計画のうち前条の規定により取り消された部分に係る経営管理権に係る委託は、解除されたものとみなす。
第二節 経営管理権集積計画の作成手続の特例
第一款 共有者不明森林に係る特例
(不明森林共有者の探索)
第十条
市町村は、経営管理権集積計画(存続期間が五十年を超えない経営管理権の設定を市町村が受けることを内容とするものに限る。以下この款において同じ。)を定める場合において、集積計画対象森林のうちに、数人の共有に属する森林であってその森林所有者の一部を確知することができないもの(以下「共有者不明森林」という。)があり、かつ、当該森林所有者で知れているもののうちいずれかの者が当該経営管理権集積計画に同意しているとき(当該共有者不明森林について間伐等経営管理権を設定する場合において、当該共有者不明森林の立木竹及び土地のそれぞれについて二分の一を超える共有持分を有する者が当該経営管理権集積計画に同意しているときを除く。)は、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により、当該森林所有者で確知することができないもの(以下「不明森林共有者」という。)の探索を行うものとする。
(共有者不明森林に係る公告)
第十一条
市町村は、前条の探索を行ってもなお不明森林共有者を確知することができないときは、その定めようとする経営管理権集積計画及び次に掲げる事項を公告するものとする。
-
一
共有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
-
二
共有者不明森林の森林所有者の一部を確知することができない旨
-
三
共有者不明森林について、経営管理権集積計画の定めるところにより、市町村が経営管理権の設定を、森林所有者が経営管理受益権の設定を受ける旨
-
四
前号に規定する経営管理権に基づき、共有者不明森林について次のいずれかが行われる旨
イ
第三十三条第一項に規定する市町村森林経営管理事業の実施による経営管理
ロ
第三十五条第一項の経営管理実施権配分計画による経営管理実施権の設定及び当該経営管理実施権に基づく民間事業者による経営管理
-
五
共有者不明森林についての次に掲げる事項
イ
第三号に規定する経営管理権の始期及び存続期間
ロ
第三号に規定する経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
ハ
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
ニ
イに規定する存続期間の満了時及び第九条第二項、第十五条第二項又は第二十三条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
六
不明森林共有者は、公告の日から起算して二月以内に、農林水産省令で定めるところにより、その権原を証する書面を添えて市町村に申し出て、経営管理権集積計画又は前三号に掲げる事項について異議を述べることができる旨
-
七
不明森林共有者が前号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不明森林共有者は経営管理権集積計画に同意したものとみなす旨
(不明森林共有者のみなし同意)
第十二条
不明森林共有者が前条第六号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不明森林共有者は、経営管理権集積計画に同意したものとみなす。
(経営管理権集積計画の取消し)
第十三条
前条の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者(次条第一項に規定するものを除く。)は、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
2
市町村の長は、前項の規定による申出があったときは、当該申出の日から起算して二月を経過した日以後速やかに、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すものとする。
第十四条
第十二条の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者(その権原に属する森林のうち当該同意に係るものについて第三十七条第二項の規定により経営管理実施権が設定されているものに限る。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
-
一
経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分の取消しについて、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者の承諾を得た場合
-
二
予見し難い経済情勢の変化その他経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すことについてやむを得ない事情があり、かつ、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者に対し、当該森林所有者が通常生ずべき損失の補償をする場合
2
前条第二項の規定は、前項の規定による申出があった場合について準用する。
(経営管理権集積計画の取消しの公告)
第十五条
市町村は、第十三条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、経営管理権集積計画のうち第十三条第二項の規定により取り消された部分に係る経営管理権に係る委託は、解除されたものとみなす。
第二款 確知所有者不同意森林に係る特例
(同意の勧告)
第十六条
市町村が経営管理権集積計画を定める場合において、集積計画対象森林のうちに、その森林所有者(数人の共有に属する森林にあっては、その森林所有者のうち知れている者。以下「確知森林所有者」という。)が当該経営管理権集積計画に同意しないもの(以下「確知所有者不同意森林」という。)があるときは、当該市町村の長は、農林水産省令で定めるところにより、当該確知森林所有者に対し、当該経営管理権集積計画に同意すべき旨を勧告することができる。
(裁定の申請)
第十七条
市町村の長が前条の規定による勧告をした場合において、当該勧告をした日から起算して二月以内に当該勧告を受けた確知森林所有者が経営管理権集積計画に同意しないときは、当該市町村の長は、当該勧告をした日から起算して六月以内に、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事の裁定を申請することができる。
(意見書の提出)
第十八条
都道府県知事は、前条の規定による申請があったときは、当該申請をした市町村が希望する経営管理権集積計画の内容を当該申請に係る確知所有者不同意森林の確知森林所有者に通知し、二週間を下らない期間を指定して意見書を提出する機会を与えるものとする。
2
前項の意見書を提出する確知森林所有者は、当該意見書において、当該確知森林所有者の有する権利の種類及び内容、同項の経営管理権集積計画の内容に同意しない理由その他の農林水産省令で定める事項を明らかにしなければならない。
3
都道府県知事は、第一項の期間を経過した後でなければ、裁定をしないものとする。
(裁定)
第十九条
都道府県知事は、第十七条の規定による申請に係る確知所有者不同意森林について、現に経営管理が行われておらず、かつ、前条第一項の意見書の内容、当該確知所有者不同意森林の自然的経済的社会的諸条件、その周辺の地域における土地の利用の動向その他の事情を勘案して、当該確知所有者不同意森林の経営管理権を当該申請をした市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、裁定をするものとする。
2
前項の裁定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
-
一
確知所有者不同意森林の所在、地番、地目及び面積
-
二
確知所有者不同意森林の確知森林所有者の氏名又は名称及び住所
-
三
市町村が設定を受ける経営管理権の始期及び存続期間
-
四
市町村が設定を受ける経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
-
五
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において確知森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
-
六
確知所有者不同意森林について権利を設定し、又は移転する場合には、あらかじめ、市町村にその旨を通知しなければならない旨の条件
-
七
第三号に規定する存続期間の満了時及び第九条第二項、第十五条第二項又は第二十三条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
八
その他農林水産省令で定める事項
3
第一項の裁定は、前項第一号、第三号及び第四号に掲げる事項については申請の範囲を超えないものとし、同項第三号に規定する存続期間については五十年を限度として定めるものとする。
(裁定に基づく経営管理権集積計画)
第二十条
都道府県知事は、前条第一項の裁定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該裁定の申請をした市町村の長及び当該裁定に係る確知所有者不同意森林の確知森林所有者に通知するものとする。
当該裁定についての審査請求に対する裁決によって当該裁定の内容が変更されたときも、同様とする。
2
前項の規定による通知を受けた市町村は、速やかに、前条第一項の裁定(前項後段に規定するときにあっては、裁決によるその内容の変更後のもの)において定められた同条第二項各号に掲げる事項を内容とする経営管理権集積計画を定めるものとする。
3
前項の規定により定められた経営管理権集積計画については、確知森林所有者は、これに同意したものとみなす。
(経営管理権集積計画の取消し)
第二十一条
前条第三項の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者であって第十八条第一項の経営管理権集積計画の内容に同意しない旨の同項の意見書を提出したもの(次条第一項に規定するものを除く。)は、前条第二項の規定により定められた経営管理権集積計画について第七条第一項の規定による公告があった日から起算して五年を経過したときは、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
2
市町村の長は、前項の規定による申出があった場合には、当該申出の日から起算して二月を経過した日以後速やかに、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すものとする。
第二十二条
第二十条第三項の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者であって第十八条第一項の経営管理権集積計画の内容に同意しない旨の同項の意見書を提出したもの(その権原に属する森林のうち第二十条第二項の規定により定められた経営管理権集積計画に係るものについて第三十七条第二項の規定により経営管理実施権が設定されているものに限る。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
-
一
経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分の取消しについて、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者の承諾を得た場合
-
二
予見し難い経済情勢の変化その他経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すことについてやむを得ない事情があり、かつ、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者に対し、当該森林所有者が通常生ずべき損失の補償をする場合
2
前条第二項の規定は、前項の規定による申出があった場合について準用する。
(経営管理権集積計画の取消しの公告)
第二十三条
市町村は、第二十一条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、経営管理権集積計画のうち第二十一条第二項の規定により取り消された部分に係る経営管理権に係る委託は、解除されたものとみなす。
第三款 所有者不明森林に係る特例
(不明森林所有者の探索)
第二十四条
市町村は、経営管理権集積計画を定める場合において、集積計画対象森林のうちに、その森林所有者(数人の共有に属する森林にあっては、その森林所有者の全部。次条第二号において同じ。)を確知することができないもの(以下「所有者不明森林」という。)があるときは、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により、確知することができない森林所有者(以下「不明森林所有者」という。)の探索を行うものとする。
(所有者不明森林に係る公告)
第二十五条
市町村は、前条の探索を行ってもなお不明森林所有者を確知することができないときは、その定めようとする経営管理権集積計画及び次に掲げる事項を公告するものとする。
-
一
所有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
-
二
所有者不明森林の森林所有者を確知することができない旨
-
三
不明森林所有者は、公告の日から起算して二月以内に、農林水産省令で定めるところにより、その権原を証する書面を添えて市町村に申し出るべき旨
-
四
前号に規定する期間内に同号の規定による申出がないときは、所有者不明森林について、都道府県知事が第二十七条第一項の裁定をすることがある旨
-
五
所有者不明森林について、経営管理権集積計画の定めるところにより、市町村が経営管理権の設定を、森林所有者が経営管理受益権の設定を受ける旨
-
六
前号に規定する経営管理権に基づき、所有者不明森林について次のいずれかが行われる旨
イ
第三十三条第一項に規定する市町村森林経営管理事業の実施による経営管理
ロ
第三十五条第一項の経営管理実施権配分計画による経営管理実施権の設定及び当該経営管理実施権に基づく民間事業者による経営管理
-
七
所有者不明森林についての次に掲げる事項
イ
第五号に規定する経営管理権の始期及び存続期間
ロ
第五号に規定する経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
ハ
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において供託されるべき金銭の額の算定方法及び当該金銭の供託の時期
ニ
イに規定する存続期間の満了時及び第九条第二項又は第三十二条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
八
その他農林水産省令で定める事項
(裁定の申請)
第二十六条
市町村が前条の規定による公告をした場合において、同条第三号に規定する期間内に不明森林所有者から同号の規定による申出がないときは、当該市町村の長は、当該期間が経過した日から起算して四月以内に、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事の裁定を申請することができる。
(裁定)
第二十七条
都道府県知事は、前条の規定による申請に係る所有者不明森林について、現に経営管理が行われておらず、かつ、当該所有者不明森林の自然的経済的社会的諸条件、その周辺の地域における土地の利用の動向その他の事情を勘案して、当該所有者不明森林の経営管理権を当該申請をした市町村に集積することが必要かつ適当であると認める場合には、裁定をするものとする。
2
前項の裁定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
-
一
所有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
-
二
市町村が設定を受ける経営管理権の始期及び存続期間
-
三
市町村が設定を受ける経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
-
四
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において供託されるべき金銭の額の算定方法及び当該金銭の供託の時期
-
五
所有者不明森林について権利を設定し、又は移転する場合には、あらかじめ、市町村にその旨を通知しなければならない旨の条件
-
六
第二号に規定する存続期間の満了時及び第九条第二項又は第三十二条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
七
その他農林水産省令で定める事項
3
第一項の裁定は、前項第一号から第三号までに掲げる事項については申請の範囲を超えないものとし、同項第二号に規定する存続期間については五十年を限度として定めるものとする。
(裁定に基づく経営管理権集積計画)
第二十八条
都道府県知事は、前条第一項の裁定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を、当該裁定の申請をした市町村の長に通知するとともに、公告するものとする。
当該裁定についての審査請求に対する裁決によって当該裁定の内容が変更されたときも、同様とする。
2
前項の規定による通知を受けた市町村は、速やかに、前条第一項の裁定(前項後段に規定するときにあっては、裁決によるその内容の変更後のもの)において定められた同条第二項各号に掲げる事項を内容とする経営管理権集積計画を定めるものとする。
3
前項の規定により定められた経営管理権集積計画については、不明森林所有者は、これに同意したものとみなす。
(供託)
第二十九条
前条第三項の規定により同意したものとみなされた経営管理権集積計画に基づき森林所有者に支払うべき金銭が生じたときは、市町村(当該同意に係る森林について第三十七条第二項の規定により経営管理実施権が設定されている場合にあっては、当該経営管理実施権の設定を受けた民間事業者)は、当該金銭の支払に代えて、当該金銭を供託するものとする。
2
前項の規定による金銭の供託は、当該森林の所在地の供託所にするものとする。
(経営管理権集積計画の取消し)
第三十条
第二十八条第三項の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者(次条第一項に規定するものを除く。)は、当該経営管理権集積計画について第七条第一項の規定による公告があった日から起算して五年を経過したときは、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
2
市町村の長は、前項の規定による申出があった場合には、当該申出の日から起算して二月を経過した日以後速やかに、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すものとする。
第三十一条
第二十八条第三項の規定により経営管理権集積計画に同意したものとみなされた森林所有者(その権原に属する森林のうち当該経営管理権集積計画に係るものについて第三十七条第二項の規定により経営管理実施権が設定されているものに限る。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、農林水産省令で定めるところにより、市町村の長に対し、当該経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すべきことを申し出ることができる。
-
一
経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分の取消しについて、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者の承諾を得た場合
-
二
予見し難い経済情勢の変化その他経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消すことについてやむを得ない事情があり、かつ、当該部分に係る経営管理権に基づく経営管理実施権の設定を受けている民間事業者に対し、当該森林所有者が通常生ずべき損失の補償をする場合
2
前条第二項の規定は、前項の規定による申出があった場合について準用する。
(経営管理権集積計画の取消しの公告)
第三十二条
市町村は、第三十条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、経営管理権集積計画のうち第三十条第二項の規定により取り消された部分に係る経営管理権に係る委託は、解除されたものとみなす。
第三章 市町村による森林の経営管理
(市町村森林経営管理事業)
第三十三条
市町村は、経営管理権を取得した森林(第三十七条第二項の規定により経営管理実施権が設定されているものを除く。)について経営管理を行う事業(以下「市町村森林経営管理事業」という。)を実施するものとする。
2
市町村森林経営管理事業を実施する市町村は、民間事業者の能力の活用に配慮しつつ、当該市町村森林経営管理事業の対象となる森林の状況を踏まえて、複層林化その他の方法により、当該森林について経営管理を行うものとする。
(報告)
第三十四条
農林水産大臣は、市町村森林経営管理事業を実施する市町村に対し、市町村森林経営管理事業の実施状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
第四章 民間事業者への経営管理実施権の配分
(経営管理実施権配分計画の作成)
第三十五条
市町村は、経営管理権を有する森林について、民間事業者に経営管理実施権の設定を行おうとする場合には、農林水産省令で定めるところにより、経営管理実施権配分計画を定めるものとする。
2
経営管理実施権配分計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
-
一
経営管理実施権の設定を受ける民間事業者の氏名又は名称及び住所
-
二
民間事業者が経営管理実施権の設定を受ける森林の所在、地番、地目及び面積
-
三
前号に規定する森林の森林所有者の氏名又は名称及び住所
-
四
民間事業者が設定を受ける経営管理実施権の始期及び存続期間
-
五
民間事業者が設定を受ける経営管理実施権に基づいて行われる経営管理の内容
-
六
第二号に規定する森林に係る経営管理権集積計画において定められた第四条第二項第五号に規定する金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
-
七
市町村に支払われるべき金銭がある場合(次号に規定する清算の場合を除く。)における当該金銭の額の算定方法及び当該金銭の支払の時期
-
八
第四号に規定する存続期間の満了時及び第四十一条第二項の規定により同項に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
-
九
その他農林水産省令で定める事項
3
経営管理実施権配分計画は、前項第二号に規定する森林ごとに、同項第一号に規定する民間事業者の同意が得られているものでなければならない。
(民間事業者の選定等)
第三十六条
都道府県は、農林水産省令で定めるところにより、定期的に、都道府県が定める区域ごとに、経営管理実施権配分計画が定められる場合に経営管理実施権の設定を受けることを希望する民間事業者を公募するものとする。
2
都道府県は、農林水産省令で定めるところにより、前項の規定による公募に応募した民間事業者のうち次に掲げる要件に適合するもの及びその応募の内容に関する情報を整理し、これを公表するものとする。
-
一
経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有すると認められること。
-
二
経営管理を確実に行うに足りる経理的な基礎を有すると認められること。
3
市町村は、経営管理実施権配分計画を定める場合には、農林水産省令で定めるところにより、前条第二項第一号に規定する民間事業者を、前項の規定により公表されている民間事業者の中から、公正な方法により選定するものとする。
4
都道府県及び市町村は、前三項の規定による公募及び公表並びに選定に当たっては、これらの過程の透明化を図るように努めるものとする。
(経営管理実施権配分計画の公告等)
第三十七条
市町村は、経営管理実施権配分計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、その公告があった経営管理実施権配分計画の定めるところにより、民間事業者に経営管理実施権が、森林所有者及び市町村に経営管理受益権が、それぞれ設定される。
3
前項の規定により設定された経営管理実施権は、第一項の規定による公告の後において当該経営管理実施権に係る森林の森林所有者となった者(国その他の農林水産省令で定める者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。
4
森林所有者が第二項の規定により設定された経営管理受益権に基づき林業経営者(同項の規定により経営管理実施権の設定を受けた民間事業者をいう。以下同じ。)から支払を受けたときは、当該支払を受けた額の限度で、当該経営管理受益権に係る森林に関する第七条第二項の規定により設定された経営管理受益権に基づき市町村から支払を受けたものとみなす。
(計画的かつ確実な伐採後の植栽及び保育の実施)
第三十八条
林業経営者は、販売収益について伐採後の植栽及び保育に要すると見込まれる額を適切に留保し、これらに要する経費に充てることにより、計画的かつ確実な伐採後の植栽及び保育を実施しなければならない。
(報告)
第三十九条
市町村は、林業経営者に対し、当該経営管理実施権の設定を受けた森林についての経営管理の状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
(経営管理実施権配分計画の取消し)
第四十条
市町村は、第九条第二項又は第十五条第二項、第二十三条第二項若しくは第三十二条第二項(これらの規定を第五十三条において準用する場合を含む。)の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた場合には、経営管理実施権配分計画のうち当該解除に係る経営管理権に基づいて設定された経営管理実施権に係る森林に係る部分を取り消すものとする。
2
市町村は、林業経営者が次の各号のいずれかに該当する場合には、経営管理実施権配分計画のうち当該林業経営者に係る部分を取り消すことができる。
-
一
偽りその他不正な手段により市町村に経営管理実施権配分計画を定めさせたことが判明した場合
-
二
第三十六条第二項各号に掲げる要件を欠くに至ったと認める場合
-
三
経営管理実施権の設定を受けた森林について経営管理を行っていないと認める場合
-
四
経営管理実施権配分計画に基づき支払われるべき金銭の支払又はこれに代わる供託をしない場合
-
五
正当な理由がなくて前条の報告をしない場合
-
六
その他経営管理に支障を生じさせるものとして農林水産省令で定める要件に該当する場合
(経営管理実施権配分計画の取消しの公告等)
第四十一条
市町村は、前条の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、経営管理実施権配分計画のうち前条の規定により取り消された部分に係る経営管理実施権に係る委託は、解除されたものとみなす。
第五章 経営管理の集約化の推進
第一節 定義
第四十二条
この章において「経営管理の集約化」とは、一体経営管理森林(自然的経済的社会的諸条件、その周辺の地域における土地の利用の動向その他の事情を勘案して、一体として経営管理を行うことが適当と認められる森林をいう。次条第一項及び第二項第一号並びに第四十五条第一項において同じ。)の区域において、必要な作業路網の整備その他の措置を講じつつ、当該区域内の森林ごとに必要な経営管理実施権の設定その他の措置を講ずることにより、一体的かつ効率的な経営管理の実施を実現することをいう。
2
この章において「適合事業者」とは、第四十四条第二項の規定により、経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有し、かつ、経営管理を確実に行うに足りる経理的な基礎を有すると都道府県が認めて公表している民間事業者をいう。
第二節 地域経営管理集約化構想の作成等
(地域経営管理集約化構想の作成)
第四十三条
市町村は、単独で又は他の市町村若しくは都道府県(当該市町村又は当該他の市町村の区域をその区域に含む都道府県に限る。第三項において同じ。)と共同して、政令で定めるところにより、第四十五条第一項の協議の結果を踏まえ、一以上の一体経営管理森林が存する地域ごとに、当該地域における経営管理の集約化に関する構想(以下「集約化構想」という。)を定めることができる。
2
集約化構想においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
-
一
一体経営管理森林の区域
-
二
前号に掲げる区域における経営管理の方針
-
三
前号に掲げる方針を踏まえた経営管理の集約化に関する目標
-
四
前号に掲げる目標を達成するために必要な作業路網の整備その他の措置に関する方針
3
市町村(当該市町村が他の市町村又は都道府県と共同して集約化構想を定める場合にあっては、当該市町村及び当該他の市町村又は当該都道府県。以下「市町村等」という。)は、集約化構想において、前項第三号に掲げる目標として次に掲げる事項を定めるとともに、これらの事項を記載した地図を作成するものとする。
-
一
前項第一号に掲げる区域において経営管理が円滑に行われるよう経営管理実施権の設定その他の措置を講ずべき森林
-
二
適合事業者(次条第一項の規定による公募において、集約化構想が定められる場合に前項第一号に掲げる区域を含む同条第一項に規定する公募区域において経営管理を行うことを希望した適合事業者に限る。第七項及び第四十五条第一項において同じ。)の中から選定された前号に掲げる森林において経営管理を行うべき適合事業者
4
集約化構想においては、第二項各号に掲げる事項のほか、同項第一号に掲げる区域における経営管理の集約化に関する次に掲げる事項を定めることができる。
-
一
林道の開設及び改良に関する事項
-
二
前項第二号に掲げる適合事業者が同項第一号に掲げる森林の森林所有者等(森林法第十条の七に規定する森林所有者等をいう。第四十九条において同じ。)となった場合における施業実施協定(同法第十条の十一第一項に規定する施業実施協定であって、同項に規定する森林施業の共同化及びそのために必要な施設の整備に関する措置を内容とするものをいう。第四十九条において同じ。)又は施業施設協定(同法第十条の十一の九第一項に規定する施業施設協定をいう。第四十九条において同じ。)の締結に関する事項
5
集約化構想は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。
-
一
集約化構想を定める市町村が森林法第十条の五第一項の規定によりたてた市町村森林整備計画(第四十五条第一項において単に「市町村森林整備計画」という。)、当該市町村の区域をその区域に含む都道府県の治山事業の実施に関する計画その他地方公共団体の森林の整備及び保全に関する計画との調和が保たれたものであること。
-
二
経営管理の集約化を図るため必要なものとして農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
6
集約化構想を定めた市町村等は、情勢の推移により必要が生じたときは、当該集約化構想を変更するものとする。
7
市町村等は、集約化構想を定め、又はこれを変更する場合には、あらかじめ、適合事業者及び第四十五条第一項の地域の関係者の意見を聴くものとする。
ただし、農林水産省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
8
市町村等は、集約化構想を定め、又はこれを変更する場合(前項ただし書の農林水産省令で定める軽微な変更をする場合を除く。)には、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該集約化構想の案を当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供するものとする。
この場合において、利害関係人は、当該縦覧期間満了の日までに、当該集約化構想の案について、当該市町村等に意見書を提出することができる。
9
市町村等は、集約化構想を定め、又はこれを変更したときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
(民間事業者の公募及び公表)
第四十四条
都道府県は、農林水産省令で定めるところにより、定期的に、都道府県が定める区域(第五十条第一項において「公募区域」という。)ごとに、集約化構想が定められる場合に当該集約化構想において定められる前条第二項第一号に掲げる区域内の森林について経営管理を行うことを希望する民間事業者を公募するものとする。
2
都道府県は、農林水産省令で定めるところにより、前項の規定による公募に応募した民間事業者のうち次に掲げる要件に適合するもの及びその応募の内容に関する情報を整理し、これを公表するものとする。
-
一
経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有すると認められること。
-
二
経営管理を確実に行うに足りる経理的な基礎を有すると認められること。
(協議の場の設置等)
第四十五条
市町村等は、集約化構想を定める場合には、市町村森林整備計画を勘案して一以上の一体経営管理森林が存すると見込まれる地域ごとに、農林水産省令で定めるところにより、当該地域における一体経営管理森林の区域及び当該区域における経営管理の方針その他経営管理の集約化を図るために必要な事項について、適合事業者及び当該地域内の森林の森林所有者、木材関連事業者(木材の製造、加工、輸入、輸出又は販売をする事業、木材を使用して建築物その他の工作物の建築又は建設をする事業その他木材を利用する事業を行う者をいう。)その他の当該地域の関係者による協議の場を設け、その協議の結果を取りまとめるものとする。
2
集約化構想を定める市町村は、前項の協議を行う場合には、農林水産省令で定めるところにより、同項の地域(当該市町村の区域内のものに限る。)内の森林の森林所有者(第六条第一項の規定による申出に係るものを除く。)に対し、当該森林についての経営管理の意向に関する調査を行うものとする。
ただし、当該森林について、既に第五条の規定による調査を行っている場合は、当該調査の実施をもって、この項の規定による調査の実施に代えることができるものとする。
3
市町村等は、第一項の協議を行う場合には、同項の地域の関係者の理解と協力を得るため、当該地域内の森林に関する地図を活用し、当該森林の森林所有者の当該森林についての経営管理の意向、当該森林に係る森林資源の状況その他の経営管理の集約化に資する情報を提供することその他の必要な措置を講ずるものとする。
(関係権利者に関する情報の提供)
第四十六条
市町村等は、集約化構想を定めた場合には、農林水産省令で定めるところにより、構想森林(第四十三条第三項の規定により当該集約化構想において定められた同項第一号に掲げる森林をいう。以下同じ。)ごとに、構想適合事業者(同項の規定により当該集約化構想において定められた同項第二号に掲げる適合事業者をいう。以下同じ。)の求めに応じ、当該集約化構想の実現のために必要な限度において、当該構想適合事業者に対し、当該構想森林について所有権、地上権、質権、使用貸借による権利、賃借権又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者(以下この条において「関係権利者」という。)の氏名その他の関係権利者に関する情報を提供することができる。
(不動産登記法の特例)
第四十七条
市町村等は、集約化構想を定めた場合において、一筆の土地(当該集約化構想において定められた第四十三条第二項第一号に掲げる区域内の森林の土地に限る。)及びこれに隣接する他の土地であって、森林法第百九十一条の四第一項に規定する林地台帳に同項第三号に掲げる事項として当該一筆の土地と当該他の土地との境界に関する測量が実施された旨が記載されており、かつ、当該境界が特定されていないものがあるときは、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第百三十一条第二項の規定にかかわらず、これらの土地の所有権登記名義人等(同法第百二十三条第五号に規定する所有権登記名義人等をいう。)のうちいずれかの者の同意を得たときは、同法第百二十五条に規定する筆界特定登記官に対し、当該一筆の土地と当該他の土地との筆界(同法第百二十三条第一号に規定する筆界をいい、同法第十四条第一項の地図が作成されていないものに限る。)について、同法第百二十三条第二号に規定する筆界特定の申請をすることができる。
(林道の開設及び改良に係る地域森林計画の変更等の要請)
第四十八条
市町村(集約化構想を市町村と共同して定めた都道府県の区域内の市町村を除く。)は、集約化構想において第四十三条第四項第一号に掲げる事項を定めた場合には、当該市町村の区域をその区域に含む都道府県の知事に対し、農林水産省令で定めるところにより、当該集約化構想において定められた当該事項に関連して必要となる森林法第五条第一項の地域森林計画(以下この項及び次項において単に「地域森林計画」という。)をたて、又はこれを変更することの要請をすることができる。
この場合においては、当該要請に係る地域森林計画の素案を添えなければならない。
2
前項の規定による要請を受けた都道府県知事は、遅滞なく、当該要請を踏まえた地域森林計画(当該要請に係る地域森林計画の素案の内容の全部又は一部を実現することとなる地域森林計画をいう。次項において同じ。)をたて、又はこれを変更する必要があるかどうかを判断し、その必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。
3
第一項の規定による要請を受けた都道府県知事は、当該要請を踏まえた地域森林計画をたて、又はこれを変更する必要がないと判断したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を、当該要請をした市町村に通知しなければならない。
(森林法の特例)
第四十九条
構想適合事業者が構想森林の森林所有者等となった場合において、集約化構想(第四十三条第四項第二号に掲げる事項が定められているものに限る。)に従って当該構想適合事業者が締結する施業実施協定又は施業施設協定に関する森林法第十条の十一の三第一項(同法第十条の十一の九第三項において読み替えて準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、第四十三条第九項の規定による公告があったことをもって、同法第十条の十一の三第一項の規定による公告及び縦覧があり、かつ、同項の縦覧期間が満了したものとみなす。
(適合事業者による集約化構想の作成の申出)
第五十条
適合事業者は、農林水産省令で定めるところにより、第四十四条第一項の規定による公募において集約化構想が定められる場合に経営管理を行うことを希望した公募区域内の森林の区域について、当該森林の所在地の市町村に対し、集約化構想を定めるべきことを申し出ることができる。
2
前項の規定による申出を受けた市町村は、当該申出に係る森林の区域について集約化構想を定めないこととしたときは、その旨及びその理由を、当該申出をした適合事業者に通知するよう努めるものとする。
第三節 権利集積配分一括計画の作成等
(権利集積配分一括計画の作成)
第五十一条
市町村は、集約化構想を定めた場合において、当該集約化構想の実現のため、当該集約化構想において定められた構想森林の全部又は一部について、当該市町村への当該構想森林の経営管理権の集積及び当該経営管理権に基づく構想適合事業者への経営管理実施権の設定を一括して行うことが必要かつ適当であると認めるときは、権利集積配分一括計画を定めるものとする。
2
権利集積配分一括計画においては、当該権利集積配分一括計画に従って行われる次の各号に掲げる行為の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を定めるものとする。
-
一
市町村への経営管理権の集積
次に掲げる事項
イ
市町村が経営管理権の設定を受ける構想森林(以下「一括計画対象森林」という。)の所在、地番、地目及び面積
ロ
一括計画対象森林の森林所有者の氏名又は名称及び住所
ハ
市町村が設定を受ける経営管理権の始期及び存続期間
ニ
市町村が設定を受ける経営管理権に基づいて行われる経営管理の内容
ホ
販売収益から伐採等に要する経費を控除してなお利益がある場合において森林所有者に支払われるべき金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
ヘ
一括計画対象森林について権利を設定し、又は移転する場合には、あらかじめ、市町村にその旨を通知しなければならない旨の条件
ト
ハに規定する存続期間の満了時及び第九条第二項又は第五十三条において準用する第十五条第二項、第二十三条第二項若しくは第三十二条第二項の規定によりこれらの規定に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
チ
その他農林水産省令で定める事項
-
二
構想適合事業者への経営管理実施権の設定
次に掲げる事項
イ
経営管理実施権の設定を受ける構想適合事業者の氏名又は名称及び住所
ロ
構想適合事業者が経営管理実施権の設定を受ける一括計画対象森林の所在、地番、地目及び面積
ハ
ロに規定する一括計画対象森林の森林所有者の氏名又は名称及び住所
ニ
構想適合事業者が設定を受ける経営管理実施権の始期及び存続期間
ホ
構想適合事業者が設定を受ける経営管理実施権に基づいて行われる経営管理の内容
ヘ
ロに規定する一括計画対象森林に係る前号ホに規定する金銭の額の算定方法並びに当該金銭の支払の時期、相手方及び方法
ト
市町村に支払われるべき金銭がある場合(チに規定する清算の場合を除く。)における当該金銭の額の算定方法及び当該金銭の支払の時期
チ
ニに規定する存続期間の満了時及び第四十一条第二項の規定により同項に規定する委託が解除されたものとみなされた時における清算の方法
リ
その他農林水産省令で定める事項
3
前項第一号ホに規定する算定方法を定めるに当たっては、計画的かつ確実に伐採後の造林及び保育が実施されるよう、伐採後の造林及び保育に要する経費が適切に算定されなければならない。
4
市町村は、集約化構想を定めた場合において、当該集約化構想の実現のため、第二項各号に定める事項のほか、当該集約化構想において定められた構想森林(一括計画対象森林を除く。以下この項において同じ。)の立木竹及び土地を対象として、構想適合事業者への所有権の移転の促進を行おうとするときは、権利集積配分一括計画に次に掲げる事項を定めることができる。
-
一
所有権の移転を受ける構想適合事業者の氏名又は名称及び住所
-
二
構想適合事業者が所有権の移転を受ける構想森林の立木竹及び土地の所在、地番、地目及び面積
-
三
構想適合事業者に前号に規定する構想森林の立木竹及び土地について所有権の移転を行う者の氏名又は名称及び住所
-
四
構想適合事業者が移転を受ける所有権の移転の後における森林の立木竹及び土地の利用目的並びに当該所有権の移転の時期並びに移転の対価及びその支払の方法
-
五
その他農林水産省令で定める事項
5
権利集積配分一括計画は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。
-
一
権利集積配分一括計画の内容が集約化構想の実現に資するものであること。
-
二
森林法第十条の五第一項の規定によりたてられた市町村森林整備計画、都道府県の治山事業の実施に関する計画その他地方公共団体の森林の整備及び保全に関する計画との調和が保たれたものであること。
-
三
第二項第一号に定める事項について、一括計画対象森林ごとに、当該一括計画対象森林について所有権、地上権、質権、使用貸借による権利、賃借権又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者の全部の同意が得られていること。
ただし、数人の共有に属する一括計画対象森林について間伐等経営管理権を設定する場合における当該一括計画対象森林について所有権を有する者の同意については、当該一括計画対象森林の立木竹及び土地のそれぞれについて二分の一を超える共有持分を有する者の同意が得られていれば足りる。
-
四
第二項第二号に定める事項について、一括計画対象森林ごとに、同号イに規定する構想適合事業者の同意が得られていること。
-
五
前項各号に掲げる事項を定める場合にあっては、次のいずれにも該当すること。
イ
前項第二号に規定する構想森林の立木竹及び土地ごとに、同項第一号に規定する構想適合事業者並びに当該構想森林の立木竹及び土地について所有権、地上権、質権、使用貸借による権利、賃借権又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者の全部の同意が得られていること。
ロ
前項第一号に規定する構想適合事業者が、所有権の移転が行われた後において、同項第二号に規定する構想森林の立木竹及び土地を同項第四号に規定する森林の立木竹及び土地の利用目的に即して適正かつ確実に利用することができると認められること。
(権利集積配分一括計画の公告等)
第五十二条
市町村は、権利集積配分一括計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するものとする。
2
前項の規定による公告があったときは、その公告があった権利集積配分一括計画のうち、前条第二項第一号に定める事項に係る部分にあっては前項の市町村が経営管理権集積計画を定めて第七条第一項の規定により公告したものと、前条第二項第二号に定める事項に係る部分にあっては前項の市町村が経営管理実施権配分計画を定めて第三十七条第一項の規定により公告したものとそれぞれみなして、この法律の規定を適用する。
この場合において、第三十五条第二項第六号中「第四条第二項第五号」とあるのは「第五十一条第二項第一号ホ」と、第四十条第二項第二号中「第三十六条第二項各号」とあるのは「第四十四条第二項各号」とする。
3
第一項の規定による公告(前条第四項各号に掲げる事項が定められた権利集積配分一括計画に係るものに限る。第五十四条から第五十六条までにおいて同じ。)があったときは、その公告があった権利集積配分一括計画の定めるところにより所有権が移転する。
(権利集積配分一括計画の作成手続の特例)
第五十三条
第二章第二節の規定は、権利集積配分一括計画のうち第五十一条第二項第一号に定める事項に係る部分を定める場合において、当該部分に係る一括計画対象森林のうちに、共有者不明森林、確知所有者不同意森林又は所有者不明森林があるときについて準用する。
この場合において、第二十一条第一項及び第三十条第一項中「第七条第一項」とあるのは、「第五十二条第一項」と読み替えるものとする。
(登記の特例)
第五十四条
第五十二条第一項の規定による公告があった権利集積配分一括計画に係る土地の登記については、政令で、不動産登記法の特例を定めることができる。
(森林法の特例)
第五十五条
第五十二条第一項の規定による公告があったときは、森林法第十条の七の二第一項本文の規定による届出があったものとみなす。
(勧告)
第五十六条
市町村の長は、第五十二条第一項の規定による公告があった権利集積配分一括計画の定めるところによる所有権の移転を受けた構想適合事業者が当該権利集積配分一括計画において定められた森林の立木竹及び土地の利用目的に従って森林の立木竹及び土地を利用していないと認めるときは、当該構想適合事業者に対し、相当の期限を定めて、当該利用目的に従って森林の立木竹及び土地を利用すべきことを勧告することができる。
第六章 経営管理支援法人
(経営管理支援法人の指定)
第五十七条
市町村の長は、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人又は経営管理の実施を支援する活動を行う法人であって、次条各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、経営管理支援法人(以下「支援法人」という。)として指定することができる。
2
市町村の長は、前項の規定による指定をしたときは、当該支援法人の名称又は商号、住所及び事務所又は営業所の所在地を公示するものとする。
3
支援法人は、その名称若しくは商号、住所又は事務所若しくは営業所の所在地を変更するときは、あらかじめ、その旨を市町村の長に届け出なければならない。
4
市町村の長は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示するものとする。
(支援法人の業務)
第五十八条
支援法人は、次に掲げる業務を行うものとする。
-
一
森林所有者、民間事業者その他経営管理を行おうとする者に対し、経営管理の実施に関する情報の提供又は相談その他の経営管理の実施のために必要な支援を行うこと。
-
二
経営管理の実施に関する調査研究を行うこと。
-
三
経営管理の実施に関する普及啓発を行うこと。
-
四
委託に基づき、現に経営管理が行われていない森林の森林所有者(第六十条第二項において単に「森林所有者」という。)の探索を行うこと。
-
五
前各号に掲げるもののほか、経営管理の実施を支援するために必要な事業又は事務を行うこと。
(監督等)
第五十九条
市町村の長は、前条各号に掲げる業務の適正かつ確実な実施を確保するため必要があると認めるときは、支援法人に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
2
市町村の長は、支援法人が前条各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施していないと認めるときは、支援法人に対し、その業務の運営の改善に関し必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
3
市町村の長は、支援法人が前項の規定による命令に違反したときは、第五十七条第一項の規定による指定を取り消すことができる。
4
市町村の長は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示するものとする。
(情報提供等)
第六十条
国及び地方公共団体は、支援法人に対し、その業務の実施に関し必要な情報の提供又は指導若しくは助言をするものとする。
2
市町村の長は、支援法人から第五十八条第四号に掲げる業務の遂行のため森林所有者を知る必要があるとして、森林所有者に関する情報(以下この項及び次項において「所有者関連情報」という。)の提供の求めがあったときは、当該森林所有者の探索に必要な限度で、当該支援法人に対し、所有者関連情報を提供するものとする。
3
前項の場合において、市町村の長は、支援法人に対し所有者関連情報を提供するときは、あらかじめ、当該所有者関連情報を提供することについて本人(当該所有者関連情報によって識別される特定の個人をいう。)の同意を得なければならない。
4
前項の同意は、その所在が判明している者に対して求めれば足りる。
(支援法人による経営管理権集積計画等の作成の申出)
第六十一条
支援法人は、農林水産省令で定めるところにより、当該支援法人を指定した市町村に対し、当該市町村の区域内の森林について経営管理権集積計画を定め、又は当該区域内の森林の区域について集約化構想を定めるべきことを申し出ることができる。
第七章 災害等防止措置命令等
(災害等防止措置命令)
第六十二条
市町村の長は、伐採又は保育が実施されておらず、かつ、引き続き伐採又は保育が実施されないことが確実であると見込まれる森林(森林法第二十五条又は第二十五条の二の規定により指定された保安林を除く。以下この章において同じ。)における次に掲げる事態の発生を防止するために必要かつ適当であると認める場合には、その必要の限度において、当該森林の森林所有者に対し、期限を定めて、当該事態の発生の防止のために伐採又は保育の実施その他必要な措置(以下「災害等防止措置」という。)を講ずべきことを命ずることができる。
ただし、当該森林について、経営管理権が設定されている場合又は同法第十条の九第三項若しくは森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法(平成二十年法律第三十二号)第十七条第三項の規定の適用がある場合は、この限りでない。
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一
当該森林の周辺の地域において土砂の流出又は崩壊その他の災害を発生させること。
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二
当該森林の現に有する水害の防止の機能に依存する地域において水害を発生させること。
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三
当該森林の現に有する水源の涵養の機能に依存する地域において水の確保に著しい支障を及ぼすこと。
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四
当該森林の周辺の地域において環境を著しく悪化させること。
2
前項の規定による命令をするときは、農林水産省令で定める事項を記載した命令書を交付するものとする。
(代執行)
第六十三条
市町村の長は、前条第一項に規定する場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、自らその災害等防止措置の全部又は一部を講ずることができる。
この場合において、第二号に該当すると認めるときは、相当の期限を定めて、当該災害等防止措置を講ずべき旨及びその期限までに当該災害等防止措置を講じないときは、自ら当該災害等防止措置を講じ、当該災害等防止措置に要した費用を徴収することがある旨を、あらかじめ、公告するものとする。
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一
前条第一項の規定により災害等防止措置を講ずべきことを命ぜられた森林所有者が、当該命令に係る期限までに当該命令に係る災害等防止措置を講じないとき、講じても十分でないとき、又は講ずる見込みがないとき。
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二
前条第一項の規定により災害等防止措置を講ずべきことを命じようとする場合において、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により当該災害等防止措置を命ずべき森林所有者の探索を行ってもなお当該森林所有者を確知することができないとき。
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三
緊急に災害等防止措置を講ずる必要がある場合において、前条第一項の規定により当該災害等防止措置を講ずべきことを命ずるいとまがないとき。
2
市町村の長は、前項の規定により災害等防止措置の全部又は一部を講じたときは、当該災害等防止措置に要した費用について、農林水産省令で定めるところにより、当該森林の森林所有者から徴収することができる。
3
前項の規定による費用の徴収については、行政代執行法(昭和二十三年法律第四十三号)第五条及び第六条の規定を準用する。
第八章 林業経営者に対する支援措置
(国有林野事業における配慮等)
第六十四条
国は、国有林野の管理経営に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十六号)第二条第二項に規定する国有林野事業に係る伐採等を他に委託して実施する場合には、林業経営者に委託するように配慮するものとする。
2
森林法第七条の二第一項に規定する国有林を所管する国の機関及び関係地方公共団体は、相互に連携を図り、林業経営者に対し、経営管理に資する技術の普及に努めるものとする。
(指導及び助言)
第六十五条
国及び都道府県は、林業経営者に対し、経営管理実施権に基づく経営管理を円滑に行うために必要な指導及び助言を行うものとする。
(独立行政法人農林漁業信用基金による支援)
第六十六条
独立行政法人農林漁業信用基金は、林業経営者に対する経営の改善発達に係る助言その他の支援を行うことができる。
第九章 雑則
(情報提供等)
第六十七条
農林水産大臣は、共有者不明森林及び所有者不明森林に関する情報の周知を図るため、地方公共団体その他の関係機関と連携し、第十一条又は第二十五条(これらの規定を第五十三条において準用する場合を含む。)の規定による公告に係る共有者不明森林又は所有者不明森林に関する情報のインターネットの利用による提供その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
(都道府県による森林経営管理事務の代替執行)
第六十八条
都道府県は、その区域内の市町村における次に掲げる事務の実施体制の整備の状況その他の事情を勘案して、当該市町村の当該事務の全部又は一部を、当該市町村の名において管理し、及び執行すること(第三項において「森林経営管理事務の代替執行」という。)について、当該市町村に協議し、その同意を求めることができる。
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一
第五条又は第四十五条第二項の規定による調査の実施に関する事務
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二
経営管理権集積計画の作成に関する事務
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三
市町村森林経営管理事業に関する事務
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四
経営管理実施権配分計画の作成に関する事務
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五
集約化構想の作成に関する事務
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六
権利集積配分一括計画の作成に関する事務
2
前項の同意があった場合には、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十六の二第一項の求めがあったものとみなす。
この場合においては、同条第三項の規定は、適用しない。
3
都道府県は、森林経営管理事務の代替執行をしようとするときは、その旨及び森林経営管理事務の代替執行に関する規約を公告するものとする。
森林経営管理事務の代替執行をする事務を変更し、又は森林経営管理事務の代替執行を廃止しようとするときも、同様とする。
(市町村に対する援助)
第六十九条
国及び都道府県は、市町村に対し、経営管理に関し必要な助言、指導、情報の提供その他の援助を行うように努めるものとする。
(関係者の連携及び協力)
第七十条
国、地方公共団体、森林組合その他の関係者は、林業経営の効率化及び森林の管理の適正化の一体的な促進に向けて、相互に連携を図りながら協力するように努めるものとする。
(農林水産省令への委任)
第七十一条
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第十章 罰則
第七十二条
第六十二条第一項の規定による命令に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第七十三条
法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者若しくは管理人又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の刑を科する。
2
法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人が、その訴訟行為につき法人でない団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
附 則
(施行期日)
第一条
この法律は、平成三十一年四月一日から施行する。
ただし、附則第六条の規定は、公布の日から施行する。
(林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法の特例)
第二条
林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法(昭和五十四年法律第五十一号)第九条に規定する資金であって林業経営者が貸付けを受けるものについての同条の規定の適用については、同条中「十二年」とあるのは、「十五年」とする。
(検討)
第三条
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(政令への委任)
第六条
前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則
(施行期日)
1
この法律は、令和三年四月一日から施行する。
附 則
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(共有者不明森林及び所有者不明森林に係る特例に関する経過措置)
第二条
第一条の規定による改正後の森林経営管理法第十一条及び第二十五条の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後にされる公告について適用し、施行日前にされた公告については、なお従前の例による。
(検討)
第六条
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の森林経営管理法及び森林法の規定の施行の状況等を勘案し、当該規定に基づく規制の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。